2010年09月29日

門秀彦さんライブペイントワークショップ②

では続きです(笑)
高さ80cm、幅4.5mのダンボール1枚。中央公園の福祉まつりのステージ上に広げます。そこにクレパスを並べ、ライブペイントワークショップの準備完了。
軽快な音楽の下、門さんがその場で感じたことをスラスラと絵にし始めました。テーマもありません。本当に自由に書きます。子供たちが門さんの描く絵を見つめます。一緒に自由に絵を描いて良いんだよ。と子供達に声をかけると1人2人・・・。多くの子供たちが絵を描き始めました。


本来、絵は1人で描くもの。だから、自分の好きな絵を好きなようにそれぞれ描き始めます。でも、「自由」は「自分勝手」とは違います。絵が何となく埋まり始めた頃から、様子が変わります。夢中になって描く子供たちが、周りの絵や人の気配を感じて、他の絵との距離感や構図を変えたりし始めます。他人の「自由」を受け入れたのです。ここで、それぞれに自由のルールが生まれました。


門さんがバランスを見て、それぞれの絵をつないでくれます。大人たちも混ざって絵を描き始めます。子供達も次第に周りの絵に影響を受けて、色やタッチを真似し始めます。絵という手段を使って、それぞれがコミュニケーション(交流)を始めたのでした。1時間が経過した頃、普通の一般の絵画では考えられない程の無数の色やタッチに溢れた作品が出来上がりました。まさしく無数の意思を感じます。そして、この作品で交流した人たちの中には、世代・性別・障害などといった壁は一切ありませんでした。


完成した作品は、市役所に飾られています。タイトルは「感じるままに」とつけました。作品はテーマを設けなかったので、本当に自由です。テーマを設けた作品が整備された国立公園なら、今回の作品はいわばジャングルでしょうか(笑)ご覧になって作品のとらえ方もまた、自由です。純粋無垢な自由よりも、不自由があった方がいいと捉える方もいらっしゃるかも知れません。
市役所に飾ることは無いかもしれませんが、門さんの協力を得て、継続的にワークショップを開催したいと思っています。言葉ではなく絵ではじめた今回のような、他の人の自由を受け入れそれぞれが起こしたコミュニケーションが、障害という言葉を超え、福祉ってふつうのこと。となる第一歩のような気がします。
次回開催する際は、またnumazooのホームページでお知らせしたいと思います。その時はよろしくお願いします。また是非作品をご覧になり、自由を感じて下さい。
最後に門秀彦さん、ぬまづ福祉まつりスタッフの皆さん、参加して下さった皆さんありがとうございました。numazooをこれからもよろしくお願いします。ではまた。